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« 映画「チェ 28歳の革命」「チェ 39歳別れの手紙」 | トップページ | 佐々木譲「警官の紋章」(角川春樹事務所) »

2011年8月13日 (土)

奥田英朗「オリンピックの身代金」(角川書店)

評価5

 「東京だけが富と繁栄を享受するなんて、断じて許されないことです。(…)オリンピック開催を口実に、東京はますます特権的になろうとしています。それを黙って見ているわけにはいかない」

 昭和39年(1964年)、東京五輪開催を目前に控えた日本。五輪に向けて突貫工事が進む中、出稼ぎ人夫の兄を亡くした秋田出身の東大生島崎国夫が、東京と地方との格差に怒り、国家に一泡吹かせてやろうと、ダイナマイトを武器にオリンピックの身代金を要求した。

 日付を伴った章立てで、主要登場人物の視点が非時系列で交互に現れるスタイルが脳髄を刺激する。それぞれの生活が描かれる中で、当時の東京の風俗や風景が目に浮かぶ。一方で、島崎の田舎の秋田の貧しさも胸を打つ。

 日本中が浮かれきっている中で、冷めた目で自分なりの正義を求めた島崎。しかし、島崎や、途中から行動をともにする同郷の村田らの異議申し立ては、大部分の国民の熱狂や国家権力によって、何事もなかったかのように、かき消されていく。

 2点、誤植ではないかと思われた部分を指摘しておく

 (1)290ページ下段「午後十時まで二度寝した」は「午前十時」の間違いだと思う。

 (2)431ページ上段1-2行目「一昨日」は「昨日」の間違いだと思う。

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