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2011年9月 9日 (金)

宮部みゆき「小暮写眞館」(講談社)

評価5

 旧「小暮写真館」に引っ越してきた花菱一家。英一のところには、心霊写真のような不可思議な写真が次々と持ち込まれ、英一は高校の仲間や弟と調査に乗り出す。そこで出会う様々な人生や家族模様。花菱家もまた、7年前に4歳だった娘をインフルエンザで亡くし、一家全員がそれぞれの思いを引きずっていた。

 家族、生と死、初恋、友情…。これは、心温まり、ちょっと切ない英一の成長譚であり、花菱家の再生の物語でもある。700ページの大作だが、読んで後悔のない優れた作品だと思う。

 ただ…。宮部には10代の若者が主人公の作品が結構多いが、どれも性格が同じ、やたら語彙や雑学の知識が豊富ですごくいい子。仲間たちもいい子ばかりでちょっと興ざめです。

 また、作品の本筋には関係ないことですが、宮部の言葉遣いは特徴的だ。「おっつかっつ」という言葉がよく出てくるが、わたしは宮部作品を読むまでこの言葉を知らなかった。また、ほかの著者の文章でこの言葉に出会ったこともない。

 「行かれない」「放っておかれない」「生きていかれない」という言葉遣いも。宮部は「行ける」という言葉を(たぶん)決して使わない。わたしはどちらかと言えば 「行けない」「放っておけない」「生きていけない」という言葉の方が自然に映るので、作中すべての人物が「行かれない」という言い方をしているのを読むと、なんか気になってしまう。もちろん、日本語として間違っているわけではないのですが。

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ミステリーが好き」カテゴリの記事

コメント

こんにちは(^-^)/
読書に料理に充実した日々を過ごされてますね〜素敵です。

ほほー!って思いました。おっつかっつって私も知りませんでした。
今も意味知らないし。
登場人物が似てるのも行かれないも興味深い!
視点がいいですね。

私は奥田英朗が多用する「慇懃」が気になります。
慇懃に微笑む人はそうそういないのでは?と。


スナフキンさんの感想を読んでただいま乱反射を読んでます。
大作だけどがぜん燃えますね。

いかちりさん、コメントありがとうございます。
自分のための備忘録のようなこんなブログを見ていただいて感謝です。

奥田英朗の「慇懃にほほえむ」って気づきませんでした。「慇懃」って丁寧って意味ですよね。意味よく分かりませんね、確かに。でも今、辞書を見たら「親しい交わり」という意味もあるようなので、「親しげにほほえんだ」ということなのかもしれませんね。

「おっつかっつ」は宮部みゆきのたいていの現代物に1回は出てくる頻出単語。辞書にも出ていますが、意味は文脈でわかると思いますので、そのときまでのお楽しみ(?)ということで、ここでは意味を明かさないことにしましょう。

では、お互い読書の秋を楽しみましょう。

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