サイト内検索


  • ウェブ全体から検索
    ココログ全体から検索
    中南米と山とミステリー内検索
2017年10月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31        
無料ブログはココログ

« 中嶋博行「新検察捜査」(講談社) | トップページ | 佐々木譲「代官山コールドケース」(文芸春秋) »

2013年12月30日 (月)

長岡弘樹「傍聞き」(双葉文庫)

評価3

 救急隊員、刑事、消防士、更生保護施設で働く女性がそれぞれ主人公の4編から成る短編集。
 長岡弘樹の作品は初めて読んだが、伏線を張り巡らし、横山秀夫の短編を思わせるような展開で、楽しめた。
 「傍聞き」は2008年日本推理作家協会賞短編部門受賞作。

 以下、ネタバレあり。

「迷走」
 刺された副検事を搬送する蓮川と上司の室伏。副検事は、蓮川の婚約者であり室伏の娘である女性を自動車事故で半身不随にした医師を不起訴にしていた。病院はどこも対応できない状態で、副検事は、この医師なら断らないから連絡をとれといい、室伏は電話するが、途絶えてしまう。やがて病院の対応が可能になるが、室伏は病院に入ることを許さず、蓮川に携帯電話を持たせたまま、救急車を走らせ続ける。その理由は…

「傍聞き」
 小学生の娘を持つ女性の羽角刑事は、通り魔事件を追っていたが、近所の同姓のお年寄りの家に窃盗が入る。かつて羽角が逮捕した横崎が逮捕されるが、羽角に面会を求め、間もなく釈放されると告げる。羽角はお礼参りを恐れる。一方、娘は、忙しすぎる母に、何度もはがきを出して、抗議の声を伝えるが、字の癖から同姓の年寄り宅に届く事態が続く。羽角は伝えたいことは直接口に出して伝えるよういさめるが、娘の奇妙は抗議が続く。横崎の面会と娘のはがきは、いずれも「傍聞き」の効果を狙ったものだった。

「899」
 消防士の諸上は隣に住む子持ちの女性に好意を寄せていた。その隣の家から出火し、女性宅に広がる。女性によると、子どもが中に取り残されているという。最近、子どもを事故で亡くした笠間と救助に入るが、子どもは見あたらない。3分ほどたって、笠間が、子どもを見つけたという。その部屋は諸上が笠間の後にくまなく探したはずだった。子どもには虐待を受けた痕があった。諸上は笠間の行動を推察する。

「迷い箱」
 元受刑者の社会復帰を支援する更生保護施設で働く女性、設楽は、碓井という受刑者に、知り合いの工場で住み込みで働く仕事を見つけ、ある月曜日に送り出す。碓井はかつて少女を自転車事故で死亡させ、遺族から死ぬよう手紙で求められていた。碓井は仕事が終わると、三日続けて家電店に通っているといい、設楽は、碓井が生きようとしていると安堵するが、酒は飲まないと約束していたのにもかかわらず、木曜日、居酒屋に入るのを見つける。金曜日に碓井は自殺を図る。碓井の行動の理由、金曜日まで自殺を思いとどまった理由とは、設楽が出演したニュース番組だった。

« 中嶋博行「新検察捜査」(講談社) | トップページ | 佐々木譲「代官山コールドケース」(文芸春秋) »

ミステリーが好き」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/576624/58761282

この記事へのトラックバック一覧です: 長岡弘樹「傍聞き」(双葉文庫) :

« 中嶋博行「新検察捜査」(講談社) | トップページ | 佐々木譲「代官山コールドケース」(文芸春秋) »