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2016年12月

2016年12月25日 (日)

塩田武士「罪の声」(講談社)

評価4

 1984~85年に起きたグリコ・森永事件に取材したフィクション。

 週刊文春ミステリーベスト10 2016年国内部門の1位。

 ちょっとやる気をなくした文化部記者が真相に迫る。いろいろ無駄骨を折りながらも着々と取材が進展していく過程はご都合主義的だが、そこはフィクション。著者のたどり着いた犯人像もさることながら、事件に巻き込まれた子どもに焦点を当てた視線が優しい。

 以下、ネタバレあり。

 京都に住むテーラー経営者の曽根は父の遺品の中にカセットテープと英語で書かれた手帳を見つける。テープには30年前の製菓会社脅迫事件「ギン萬事件」で会社との連絡に使われた子どもの声がはいっており、曽根はそれが自分だと気づく。父親が犯人だったのか―。曽根は父の友人ら関係者をあたり、調査を始める。

 そのころ、大日新聞の文化部記者阿久津は、社会部の企画で、ギン萬事件の取材にかり出される。先輩記者の取材メモなどを頼りに、阿久津は犯人に近づいていく。
 やがて曽根の存在が阿久津の知るところとなる。

 阿久津は取材の過程で、事件から30年以上がたった現在、大切なのは犯人捜しよりも希望を見いだすことだと思うようになり、曽根と同様に事件に巻き込まれた男性と母親の再会を目指す。

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雫井脩介「犯人に告ぐ2 闇の蜃気楼」(双葉社)

評価3

「犯人に告ぐ」で「バッドマン事件」の捜査指揮に当たった神奈川県警、巻島史彦警視を主人公とする続編。だが、前作のように、「犯人に告ぐ」ような場面はない。犯人グループの計画は緻密なのに、あっけなくアジトを突き止められてしまって、「ぇ?」。追い詰められた犯人グループが、往生際悪く、逃走して、立てこもったりする場面は冗長で、退屈だった。途中まではおもしろかったのに、終わり方が残念。

以下、ネタバレあり。

振り込め詐欺に飽き足らず、誘拐ビジネスの確立を目指す犯人グループ。菓子メーカーの社長と息子が誘拐され、社長だけが解放される。犯人グループと社長は、警察の目をかいくぐって裏取引をしようとする。

社長は取引直前に警察に打ち明け、取引は失敗。2回目の取引は警察をだまし抜こうと決意する。これに対し、警察は、1回目の取引で身代金の引き渡しをまかされた社長秘書を味方につけるが、犯人グループはその裏をかいて、秘書をもだまして身代金を奪う。

しかし、新米刑事がなんとか犯人グループの尾行に成功。犯人グループは立てこもるが、巻島にだまされる形で取り押さえられる。

グループの一人は逃走したままで終わる。さらなる続編はあるのか。

2016年12月19日 (月)

有栖川有栖「鍵の掛かった男」(幻冬舎)

評価3

 ミステリー作家有栖川有栖と友人の犯罪社会学社火村英生のコンビが事件を解決するシリーズ。

 以下、ネタバレあり。

 有栖川は、大御所の作家から、事件の捜査を頼まれる。

 大阪の銀星ホテルに長期滞在し、首をつった状態で亡くなった男性客、梨田稔について、警察は自殺と判断したがそうは思えないから調べてくれというのだ。
 忙しい犯罪社会学者の火村の協力は得られず、まずは1人で事件に挑む。
 丹念な調査で次々とあらわになる梨田の過去。犯罪歴や過去の恋人、阪神大震災の影響。そこへ火村が参戦し、真相が明らかになる。
 火村は犯人が誰かを言い当てるが、その時点では動機は明らかにならず、それは警察の捜査で判明する。

 動機にからむ部分だが、どうしてこの犯人が、事件のきっかけになったような行動をとったのかが不可解。性格が昔からそうだから、というのはちょっと物足りないような気がする。

 電子書籍で読みましたが、「秘密の暴露」とすべきところが「秘密も暴露」になっていたりとか、そういうささいな誤りが5個ぐらいあった。内容に影響しないが、校閲はしっかりやってほしい。

 
 
 
 

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