サイト内検索


  • ウェブ全体から検索
    ココログ全体から検索
    中南米と山とミステリー内検索
2017年8月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    
無料ブログはココログ

« 雫井脩介「仮面同窓会」(幻冬舎) | トップページ | 貫井徳郎「壁の男」(文芸春秋) »

2017年3月24日 (金)

長岡弘樹「白衣の嘘」(KADOKAWA)

評価4

 医療現場を題材にした6編から成る短編集。「涙の成分比」はラストが感動を呼ぶ佳作。

「最後の良薬」
病院で働く副島は先輩医師から「同じ不安を体験したという仲間意識は患者にとても効く薬だ」と教えられる。死期の近い女性が入院してきて担当を命じられるが、女性には詐欺の前科が多数あった。副島は女性が先輩医師の元妻だと気づくが、なぜ自分が担当に選ばれたのか分からない。女性は穏やかな顔で亡くなった。その場に刑事が踏み込むが、逮捕状には女性でなく副島の名前があった。

「涙の成分比」
バレーボールの日本代表である女子大生彩夏と、医師である姉多佳子は、トンネル崩落事故に遭う。彩夏は脚を切断するほどのけがを負う。車内に閉じ込められた彩夏は、このまま死なせるよう姉に求めるが、姉は彩夏にほほにキスして助けを求めに行った。多佳子の行動の意味は…

「小医は病を医(なお)し」
役所に勤める「わたし」は心筋梗塞で入院し、担当の医師、岸部に盗犯担当刑事、喬木と同じ病室に入れられる。この病院では裏金問題があるとされていた。一方、「わたし」は過去に、この病院で窃盗をした過去があった。「わたし」は岸部が喬木に「わたし」を逮捕させようとしていると考えるが、「病気に打ち勝つ最大の秘訣は目標を強く意識すること」と言う岸部の思惑は全く別のところにあった。

「ステップ・バイ・ステップ」
医師の上郷は、自分が指導する亜沙子が鬱病になり出勤してこなくなったため、亜沙子に、出勤経路に三つのポイントを設け、少しずつ病院に近づくよう命じる。1カ所目は、食中毒事故のあった寿司店、2カ所目は上郷が交通事故に遭った場所、3カ所目は公園だった。しかし、亜沙子は2カ所目までは、自分が行った証拠として写真を送ってきたが、次に送ってきた写真は失火のあった倉庫だった。一方、外科部長の西山と亜沙子が手術した心臓弁膜症の検事は、しゃっくりが続いていた。亜沙子はなぜ指示に従わず、公園でなく倉庫の写真を送ってきたのか…

「彼岸の坂道」
 病院の救命救急センターに務める医師友瀬は同僚の生原と共に、ミスをしない医師として知られるセンター長、津嘉山の後継を狙う立場にある。津嘉山が崖から転落して大けがを負った。津嘉山は友瀬でなく生原に治療を依頼した。友瀬は、センター長の後継指名は生原だと考えるが、生原は辞職した。津嘉山を突き落としたのは生原だった。津嘉山はそれに気づきながら生原を自らの治療に指名していた。その理由とは。

「小さな約束」
地域課の警官浅丘の姉、実鈴は刑事だが、腎臓の病気で入院する。担当医の貞森は以前から実鈴が思いを寄せている相手だったらしい。腎移植が必要だが、浅丘の型は適合せず、貞森と型が一致した。貞森は浅丘を釣りに誘い、海に転落し、死亡する。貞森は、実鈴が最後に捜査していたひき逃げ事件の犯人だったようだ。貞森は事故直前に実鈴との結婚届けを提出し、事故にみせかけて自殺して腎臓提供者になった。自殺の場合、親族に臓器の優先移植はできないためだ。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

白衣の嘘 [ 長岡 弘樹 ]
価格:1512円(税込、送料無料) (2017/3/24時点)


[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

白衣の嘘【電子書籍】[ 長岡 弘樹 ]
価格:1512円 (2017/3/24時点)


« 雫井脩介「仮面同窓会」(幻冬舎) | トップページ | 貫井徳郎「壁の男」(文芸春秋) »

ミステリーが好き」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/576624/64764371

この記事へのトラックバック一覧です: 長岡弘樹「白衣の嘘」(KADOKAWA):

« 雫井脩介「仮面同窓会」(幻冬舎) | トップページ | 貫井徳郎「壁の男」(文芸春秋) »