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2017年8月

2017年8月20日 (日)

下村敦史「闇に香る嘘」(講談社文庫)

評価3

 2014年の江戸川乱歩賞受賞作。週刊文春の「ミステリーベスト10」国内部門で2位。「このミス」2015年版では3位。

 主人公が疑念を抱いた出来事や言葉の意味がすべて逆転していく終盤はお見事だが、できすぎの感も。

 以下、ネタバレあり。

 40歳をすぎて失明した村上和久にはシングルマザーの娘と腎臓病の孫娘がいる。検査の結果、村上の腎臓は移植できず、兄の竜彦に依頼するが、残留孤児として長く中国で暮らした竜彦は検査すら拒否。村上は竜彦が27年にわたって兄をかたってきた偽物ではないかと疑う。
 そのころ、村上のもとには不吉な俳句のようなメッセージが連日届く。また、「本当の兄」と名乗る徐浩然という男からの電話も。 村上は兄の正体を調べ始めるが、孫娘が誘拐され、犯人からは、徐浩然の居場所を教えるよう要求される。村上は娘と、孫娘を救出する。川に転落するが、無言の男に助けられた。男は竜彦だった。なぜ竜彦は村上を助けたのか。
 村上は思いも寄らなかった真相にたどり着く。竜彦の正体、自分の正体…。そして見つけた「本当の家族」とは。

 
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佐々木譲「犬の掟」(新潮社)

評価3

 この内容にしては長い。暴力団と反グレとの抗争だとか、人身売買とか、いろいろ出てくるが、実は本質的なところで、こういったことは一連の事件と関係ない、というオチで、がっくりしてしまった。もちろん全く関係がないわけではなくて、犯人や動機に近づくための捜査過程で出てくる重要な情報なのだが、結局のところ、犯行は、犯人が「壊れて」いたからというのが結論だから。
 東京の地理や道路の描写が多いが、車に乗らない私にはさっぱりわからず、冗長でしかなかった。

 犯人を追い詰めた際、死の恐怖を味わった警視庁の警官、波多野。彼を助けたのは同期の松本だった。
 それから7年。暴力団員の射殺体が発見され、蒲田署の波多野らが捜査に当たる。一方、警視庁捜査1課の松本は、過去の事件との類似性から、犯人が警官で連続殺人ではないかとの仮説を基に特命捜査を命じられる。
 

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2017年8月14日 (月)

呉勝浩「道徳の時間」(講談社)

評価2

 第61回江戸川乱歩賞受賞作。

 ビデオジャーナリストの伏見が住む鳴川市で悪質ないたずらが相次ぐ。路上に置かれ、車にひかれた段ボールの中からうさぎの死体が見つかり「生物の時間を始めます」とのメッセージが見つかる。ある女児は接着剤で鉄棒に手をつけられ「体育の時間を始めます」とのメッセージが。自殺したとみられる名家出身の陶芸家の家からは「道徳の時間を始めます 殺したのはだれ?」との落書きが。

 伏見には、13年前に鳴川第2小で起きた殺人事件についてのドキュメンタリー映画の撮影の仕事の依頼が来る。同小の講堂で講演中の元教師・正木が、教え子だった向に殺害されたとされる事件。向は犯行を否定せず、無期懲役の判決に服している。向は動機を明らかにせず、法廷でただ一言「これは道徳の問題なのです」と言っただけだった。映画の女性監督、越智は、撮影の過程で、事実をねじ曲げるような取材を進めていく。

 向の動機は? 越智の正体は? いたずらと正木殺害の関係は? いたずらには伏見の小学生の息子もかかわっているのか?

 読み進めて行くには面白いが、明らかになる向の動機にはがっかり。巻末の乱歩賞講評にも出てくるが「驚愕」というより「脱力」。とうてい理解不能な動機で、それは、信じ難いような向の境遇によって説得力を持たせようとしているようであるが、失敗といえるだろう。

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2017年8月 6日 (日)

薬丸岳「ラストナイト」(実業之日本社)

評価4

 菊池の居酒屋「菊屋」の常連だった片桐は菊池の35年来の友人だが、刑務所生活を繰り返している。片桐はかつて菊屋に因縁をつけた暴力団員を刺して逮捕されたことをきっかけに生活が乱れ、顔に豹柄の入れ墨をしていた。また左手は義手。
 片桐の今、過去について、各章ごとに違う人物の視点から語られる構成。

 第一章は菊池。第二章は、片桐の最後の事件の弁護士。第三章は片桐の娘ひかり。第四章はかつて片桐がけがを負わせた暴力団員、梶原の妻。第五章は菊池の店の常連客。

 片桐が30年以上、日本全国で罪を繰り返しては服役するという生活を繰り返してきたのはなぜなのか、なぜ顔全体に奇妙な入れ墨をしたのか。

 最後に明かされる片桐の人間像が圧巻。

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