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2017年9月 1日 (金)

下村敦史「生還者」

評価4

 マスコミが注目している人物なのに、過去の経歴をどこのマスコミも追いかけなかったり、山岳ガイドが磁北と真北のずれを考慮しない初心者級ミスをおかしたり、不自然な設定も。
 また、本筋とは関係ない山道具の説明やうんちくが多いのも、登山入門を読んでいるようで冗長。
 人物設定は、主人公と兄が1人の女性を奪い合ったり、主人公の恋人が信じられないほどいい人だったり、陳腐さも感じさせた。

 とはいえ、おもしろく読めたのは間違いない。4年前の遭難事故の真相はちょっと怖い…

 以下、ネタバレ注意

 増田の兄はヒマラヤの高峰カンチェンジュンガで雪崩に巻き込まれ死亡した。増田が遺品を調べると、ザイルに刃物で細工されたような形跡があった。また、兄は、4年前に山で婚約者の美月を亡くしており、それ以降、登山から遠ざかっていたはずだった。なぜ山に登ったのか…、兄は誰かに殺されたのか…

 一方、雪崩から生還した高瀬は増田らのパーティーに助けを求めたが断られたと記者会見で発表する。高瀬はパーティーの加賀谷だけがその後、パーティーと別れて助けに来てくれたと言う。しかし、その後生還した東(パーティーのメンバー)は、高瀬には会っておらず、加賀谷は遭難しそうになってパニックに陥り、食糧などを持ち逃げしたと批判する。

 加賀谷の妻は加賀谷が登山経験者だとすら知らなかったと言う。加賀谷は「断罪が必要なんだ」と言って山に向かったという。

 自らも登山する雑誌編集者の八木澤恵利奈は増田と共に事件を調べる。

 2人は尾行により、加賀谷の妻が高瀬に札束を渡す現場に遭遇。八木澤はさらに、高瀬が東宅を訪問するのを目撃。高瀬の退出後、東の首つり死体を発見する。高瀬への疑念をふくらませる。

 また、加賀谷は、4年前に、美月が白馬岳で死亡した遭難事故の山岳ガイドだったことも判明する。美月は増田自身が思いを寄せていた女性でもあった。この事故では東の妻も亡くなっていた。このカンチェンジュンガ・ツアーは加賀谷に対する報復の山行であるように思われた。

 やがて高瀬はカンチェンジュンガに向かう。加賀谷の遺体を見つけて証拠隠滅を図ろうとしていると疑った増田と八木澤は高瀬を追い、カンチェンジュンガに登る。

 2人は山中で高瀬に助けられ、共に加賀谷の遺体を発見する。そこで高瀬はとうとう真相を明かす。

 加賀谷は、4年前の遭難について深く責任を感じていたという。

 また、加賀谷のザイルは兄のザイルと同じように切断されていた。兄と加賀谷がアンザイレンしていたことを示していた。兄らの山行は、やはり4年前の遭難に関係したものだったが、それは復讐ではなかった。ただ、加賀谷は復讐されても構わないという思いで参加したという。

 やがて増田は、4年前に、加賀谷が助かり、女性たちが死亡した遭難の真相に思い当たり、慄然とする。

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